コンデンサーの直列と並列:電荷、電圧、電気容量

6マイクロファラドのコンデンサー2つを同じ12ボルトの電源につないでも、合成容量は接続で変わります。同じ2つの節点の間につなぐと12マイクロファラド、1つずつ連ねると3マイクロファラドです。部品は変わっていません。何を共有するかを接続が決めるのです。
コンデンサー回路で役立つ問いは「どの公式を覚えたか」ではありません。「どの極板が同じ節点を共有し、どの節点が孤立しているか」です。ここでは理想的なコンデンサーと導線を使います。また、最初はコンデンサーにも孤立した内部節点にも電荷がなく、一定の電圧を加えた定常状態を考えます。この条件が、直列では電荷が等しいという通常の規則に必要です。
まず1ボルトあたりの電荷から考える
コンデンサーには離れた2枚の導体の極板があります。単純なモデルでは、一方は 、他方は の電荷を持ちます。 はどちらか1枚の電荷の大きさで、2枚の絶対値の合計ではありません。電気容量は、極板間の電圧1ボルトあたりに蓄えられるその大きさを表します。
1ファラドは1ボルトあたり1クーロンです。計算例ではマイクロファラドとマイクロクーロンを使うと値を扱いやすくなります。 です。したがって、12ボルトが掛かる6マイクロファラドのコンデンサーでは、各極板の電荷の大きさは です。OpenStaxの電気容量の節にこの関係の定義があります。
電気容量を電荷そのものと考えないでください。理想部品の電気容量は部品の性質であり、両端の電圧が変わると電荷が変わります。また、1つのコンデンサーの正負の極板にある電荷の大きさを足して、 の2倍を蓄えるとも言わないでください。全電荷はゼロで、極板に等しく反対の電荷があるのです。
並列:電圧が同じで、電荷を足す
2つのコンデンサーの両端が同じ節点の組につながっていれば、並列です。両方に同じ電位差 が掛かります。各極板の電荷の大きさは と です。電源は正側の極板へ合計を供給します。
合成コンデンサーでも なので、
です。並列のコンデンサーが増えても、電気容量を足せます。ただし各コンデンサーの電荷が等しいという意味ではありません。同じ電圧なら、容量の大きいものほど多くの電荷を持ちます。
と を12ボルトへ並列につなぎます。両方とも です。電荷の大きさは
です。電源からの合計は で、 に等しくなります。電圧が同じでも電荷は異なり、 の予測どおりです。
直列:電荷の大きさが同じで、電圧を足す
今度は同じコンデンサーを電源端子の間に1つずつつなぎます。2つの間の内部節点には3本目の導線がありません。仮定したモデルでは最初の正味電荷はゼロで、節点は孤立したままです。一方の側に誘導された電荷は、もう一方の側の等しい大きさで反対の電荷とつり合う必要があります。したがって2つのコンデンサーには、極板の符号は異なりますが、同じ電荷の大きさ が生じます。
電源電圧は、各コンデンサーの電圧の大きさの和です。 なので、
です。合成コンデンサーも に従うので、
となります。2マイクロファラドと4マイクロファラドの直列では、 です。12ボルトのとき、共通の電荷の大きさは
です。2マイクロファラドには 、4マイクロファラドには が掛かります。和は12ボルトです。電荷が同じなら、小さい容量のほうに大きい電圧が掛かります。電荷が等しいことは電圧が等しいことを意味しません。
直列の合成容量は、個々の小さいほうの容量よりも小さくなります。理由を見るには を固定します。2つの電圧降下が足されるので、全体では各部品よりも単位電荷あたりに多くの電圧が必要です。したがって全体の は小さくなります。OpenStaxの直列・並列の導出も、共有する電荷と電圧から説明しています。
電荷が等しいという近道には前提が必要です。最初から帯電しているコンデンサーや、内部節点に最初から正味の電荷があれば、各節点で電荷保存を考える必要があります。ブリッジ回路も単純な直列・並列に分けられない場合があります。抵抗器の例はキルヒホッフの節点・閉路の法則で解いています。近道を使う前に条件を示しましょう。
直列の解で電荷という語を使うときは正確に考えましょう。孤立した節点で向かい合う2枚の極板は反対の符号です。「両方のコンデンサーに電荷 がある」とは、極板の電荷の大きさが等しいという意味です。正の電荷が極板の間の絶縁層を通り抜けるわけではありません。また、12ボルトの電源電圧は直列全体に掛かり、各コンデンサーにはその一部だけが掛かります。大きさだけを問う問題でも、極板の符号と電圧の両端を考えてください。合成容量の式は正しいのに、個々の電圧や電荷を誤って割り当てるのを防げます。
混合回路はまとめてから展開する
12マイクロファラドのコンデンサーが、2と4マイクロファラドの並列の組に直列でつながる回路を考えます。全体に12ボルトを掛けます。まず並列の組をまとめます。
すると12マイクロファラドと6マイクロファラドの直列です。
電源が供給する電荷の大きさは です。直列なので、12マイクロファラドのコンデンサーと合成された6マイクロファラドの組も同じ電荷です。12マイクロファラド側は 、並列の組には残りの が掛かります。
並列の組の2つには、どちらも8ボルトが掛かります。それぞれの電荷は
です。枝の電荷を足すと で、直列の組の電荷に一致します。電圧も と確かめられます。合成の組に48マイクロクーロンがあるからと、各枝にも48マイクロクーロンを割り当てるのはよくあるミスです。直列のコンデンサーと一致するのは組全体の合計であり、枝には容量に応じて分かれます。
この例はOpenStaxの混合回路の例と同じ構造ですが、手順はまとめられるどの回路にも役立ちます。共有する節点で組を見つけ、内側からまとめ、電源からの電荷を求め、外へ向けて戻します。図で隣同士にあるだけでコンデンサーを合成しないでください。直列・並列回路のガイドは節点の見つけ方を説明しています。ただし数値例は抵抗器で、その直列・並列の式はコンデンサーと逆です。
答えを信じる前の4つの確認
- 接続: 並列の部品は同じ両端の節点を共有します。直列の部品は、余分な枝のない孤立した中間節点を共有します。
- 大きさ: 正の理想的な電気容量なら、並列の合成容量は各部品より大きく、直列の合成容量は各部品より小さくなります。
- 単位: マイクロファラドとボルトの積はマイクロクーロンです。電荷をファラド、電気容量をクーロンで答えないでください。
- 元の回路に戻す: 並列の枝の電圧は等しく、直列の電圧降下の和は電源電圧で、枝の電荷の和は並列の組の電荷です。
短い逆方向の確認を試しましょう。、 のコンデンサー2つを直列で18ボルトにつなぎます。合成容量は2マイクロファラドなので、各コンデンサーの電荷の大きさは です。電圧は12ボルトと6ボルトになります。大きいコンデンサーの電圧が小さく、合計は18ボルトです。両方のコンデンサーに18ボルトが掛かると答えたなら、並列の規則を使ってしまっています。
Physics Zenのコンデンサーのトピックでは、混合回路に進む前に、電荷、電気容量、エネルギーの問題で基本式を練習できます。毎回、接続の種類と単位を計算の横に書きましょう。そこが定まれば、計算自体はたいてい簡単です。
よくある質問
- コンデンサーを並列につなぐときの規則は何ですか?
- 並列のコンデンサーは同じ電圧を共有します。それぞれの電荷の大きさを足すので、合成容量は各電気容量の和です。
- コンデンサーを直列につなぐときの規則は何ですか?
- 内部の孤立した節点に最初に電荷がない通常の理想回路では、直列のコンデンサーが持つ電荷の大きさは等しくなります。両端の電圧は足し合わされ、電気容量の逆数も足し合わせます。
- 直列の合成容量がどちらの容量よりも小さいのはなぜですか?
- 蓄えられた電荷が同じなら、2つの電圧降下が足し合わされます。単位電荷あたりに必要な電圧が増えるため、合成容量Q/Vは個々の容量より小さくなります。
- 直列と並列が混ざるコンデンサー回路はどう解きますか?
- 単純な直列または並列の組を見つけ、合成容量に置き換えて繰り返します。合成容量と電源電圧から全電荷を求め、まとめた手順を戻しながら各組の電圧と電荷を求めます。


